山口県の瀬戸内海がみえる家に移住して1年がたちました。
夫婦で「移住して本当によかった」と思う反面、古民家DIYや虫、敷地の管理など田舎ならではの大変さもあります。
この記事では、夫婦で移住生活して、実際どう思っているかや暮らしの変化を隠さず語ります。
目次
【これが現実】瀬戸内海移住1年で感じた田舎暮らしのメリットとデメリット
移住して1年。1番良かったのは、人とのふれあいや、夫婦でやりたいことに、前向きに取り組めてること。都会では正直、歯車以外の何物でもなかった。特別なスキルはなくても大丈夫。前向きな気持ちと謙虚な心があれば、地域の中で生き生きとやっていける。今まいてる種を3年後5年後、しっかり咲かせたい。
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) July 28, 2022
【田舎暮らしのメリット】
・良い人、良い田舎に恵まれた
・人が少なく他人にストレスを感じなくなった
・きれい&温暖な海のそばで景色最高
・生活費が○割安
・自然を感じながらの日常的な家庭菜園やアウトドア
【デメリット】
・古民家と敷地の管理が大変
・住みながらの古民家DIY
・ハチ、ムカデなどの虫害
・収入が下がる
瀬戸内海移住1年で分かった田舎暮らしに向く人&向かない人はこんな人
田舎暮らしに向く人の特徴をあげます。
【田舎暮らしに向く特徴】
■ 自然が好き
■ 人と話すのが好き
■ もともと田舎で育った人
■ 好奇心が強い
■ 謙虚な心
■ 田舎でやりたいことがある
■ 美味しいものを食べるのが好き
■ 娯楽施設がなくても大丈夫
もちろんすべてを満たす必要はありません。
半分満たせば、「田舎暮らしするのもいいかもね」と背中を押せます。
移住して大事なのは、「前向きな気持ちで移住する」ことと「自分の性格・スキルの長所を生かす」ことです。
ブラック企業で心身病んだり、都会が嫌になって、田舎を目指すまでは皆同じです。
「田舎に行ったら○○にチャレンジしよう」
「家族で野菜作りして食と健康の意識を高めよう」
など、何か前向きな気持ちがほしいのです。
逆に、田舎暮らしに向かない人は、以前🔽のツイートでまとめています。
【田舎暮らしに向かないひと】
・コミュニケーションを取りたくない
・スローライフしたい
・自分から動けない
・思い通りにならないとストレスがたまる
・世代が違う人と接するのは苦痛だ
・地域や集落、歴史には興味がない
・バイタリティがない
・毎日2回自炊するのはしんどい地方移住は大変!
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) August 21, 2021
性格と田舎で生かせる長所と短所を把握しよう
移住する前に、自分で
「聴き上手なので、お年寄りの話を聴いて人間関係をつくろう」
「初対面でも明るく感じよく話せるので意識しよう」
など、田舎でも生かせる自分の性格を整理することをおすすめします。
会社員や学生時代の「自分の成功・失敗体験」を思い出しながら、田舎でアピールにつかえる部分をまとめます。
逆に、短所についても考えます。
僕は言いたいことを言ってしまう一面がありますが、集落ではじめての移住者だったこともあり、「はじめの1年は自分の意見を主張するのは控えよう」と考えました。
自分の両親に近い人たちばかりが相手です。
まずは、子どものように可愛がってもらうことが大切です。
実際、結果として良かったです。
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自分の結果は下のとおりで、すごく当たってました。
自分の性格を客観的にみつめ、把握することが、良い移住につながります。
一度分析して、生かせる個性、抑えるべき個性を把握しましょう。
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どう変わった?【仕事・家・生活費・人間関係・暮らし】の実際
田舎暮らし1年:仕事の現実
僕は、地域おこし協力隊で週4日・月給16万円で働き、Webライターとブログの複業収入があります。
妻は、週4日パートをしています。
僕の収入は3分の1下がったのですが、都会で毎月7万かかっていた家賃負担を自治体がしてくれて、車を1台貸与してもらっています。
ただ2年後には、協力隊員としての活動が終わります。
2年後には、月2万円程度の家賃を払い、2台目の車を所有する必要があります。
妻は、移住前から、週4日のパートでした。
以外ですが、移住前の広島市より時給が少し良い職場で働いています。
地方でも、人手不足と政府の時給を上げる施策が影響しています。
田舎に住むと、空き家の多さにびっくりする地域があります。
空き家をDIYした家に住んで家賃を抑えたり、車の購入・維持負担を減らすことを意識してほしいです。
田舎暮らし1年:古民家暮らしの現実
【古民家に入居1か月でやったこと】
・室内や敷地内の残置物運搬
・家電リサイクル処理
・敷地内樹木の伐採
・畳替え
・水栓シャワーホース交換
・鍵交換
・カーテン交換
・エアコン交換
・床のニス塗り
・観葉植物処理→家庭菜園準備田舎暮らしは想定以上の労力とお金が必要&やりがいあります!
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) August 1, 2021
築50年以上の古民家を、少しづつDIYしながら住んでいます。
入居1か月で小修繕や虫対策をやって、住めるようにはなりました。
妻は「住みながらDIYするのって大変」って言います。
ただ、賃貸アパートを借りて、物件に通いながらDIYするのも、費用負担や労力を考えると大変です。
玄関のしっくい塗り、トイレの簡易水栓工事、リビングの天井、壁、和室床の断熱材による湿気対策などに取り組みました。
少しづつ気持ちよく家に住め、夫婦汗をかいてリフォームした過程と成果は、都会では体験できないものです。
敷地の管理が大変 空き家探しでは要注意
移住前からの懸案だった、大木の伐採を業者にしてもらった。1年かかった。田舎暮らしすると、一つ一つを解決できるまでに、時間がかかることが多い。効率とお金でスピード解決できる都会とは真逆。問題発生とならないように、一つずつ、自分が動いてコツコツ解決していくことが求められる。 pic.twitter.com/hmnpbJ0vPR
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) June 6, 2022
意外と大変なのは、山に隣接した100坪ある敷地の管理です。
春から秋は、草がこれでもかというくらい生えてきます。
5年間空き家で、木が何十本も伸びすぎた状態でした。
少しずつ、伐採や手入れをすすめています。
素人で伐採できない大木は、森林組合にお願いしました。
田舎暮らしが軌道にのるのは、早くて3年。
5〜10年は、かかるものだと思うようになりました。
田舎暮らし1年:生活費の変化
【都会より高い】
車の維持費(限界集落のため夫婦で2台必要)
車のガソリン代(日常生活で移動が多い)
自治会費・神社関係
【都会より安い】
家賃(2万円)
新鮮な食品(魚、野菜、おすそわけ)
娯楽費(飲み会がほぼない)
生活費は、ずいぶん安くなりました。
野菜は家庭菜園での収穫やおすそ分けで、購入は都会の3分の1程度です。
瀬戸内海沿岸の温暖な場所で、かんきつ類をもらえるようになりました。
買い物は、Amazonや楽天のネットショップが、あらゆるものを自宅まで数日で届けてくれるので、困りません。
田舎は置き配が便利です。
水道光熱費については、都会と負担金額は、ほぼ変わりません。
移住地によって差が大きい部分なので、事前によく調べるべきです。
冬が寒い地域だと負担額が増えますが、温暖で街に近い移住地の特徴が出ています。
コロナ禍でもあり、夫婦2人が月平均10〜12万円程度で暮らしています。
田舎暮らし1年:人間関係の実際(大変ではない)
田舎に来たら笑って話そう。子供や孫の年齢で、タメ口に近い会話をしてもかわいがってもらえない。新参者にどうしてもいてほしいわけでもない。「この人と一緒に話したいな」「かわいいヤツだな」と人たらしになったほうがいい。これが分からなかったら、田舎の集落でなく、市街地の方が移住適地かも。
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) June 10, 2022
人間関係で困ったことは、一度もありません。
理由を考えると、
●人の良い地域に恵まれた
●地域支援の仕事をさせてもらっている
が浮かびます。
人と触れ合うなかで、地域や人を知り、それを家族にも、日々伝えて共有してきました。
田舎に移住したら、自治会に入り、興味のある地域の組織に所属して、人とのつながりをつくり、地域を知ることが欠かせません。
そこで、移住当初は忙しく大変ですが、地域とのつながりづくりも必要です。
そこを大事にしないと、移住者としての「顔」がみえないから、間違った情報や噂が立ったりします。
バランスをとって頑張りたいところです。
田舎暮らしのいいところ悪いところの実際
【地方移住10か月:妻の感想】
■ 自宅からきれいな海や自然に恵まれ幸せを感じる
■ 地域の人がいい人ばかり
■ 車の渋滞がない
■ 人が少なくムダなストレスがない
■ 住みながらの古民家DIYは、時間と労力がかかり苦労の連続。荷物移動も大変。
■ 夫もいきいきしている良かった! pic.twitter.com/VMocqDcOO7
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) May 21, 2022
田舎移住すると「夫婦で一緒」がふえる。
DIYや地域イベント、飲み会まで一緒。都会にいる時より、小競り合いは増えた。
ただ、都会より妻の気持ちや人生を尊重する気持ちが増えた。
田舎暮らしで別居とかこじれて離婚する話も聞くけど、金額で現れない、精神面含めたQOLの価値は とてつもなく大きい。— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) June 29, 2022
僕ら夫婦の場合は、田舎暮らししてのメリットがほとんどです。
きれいな瀬戸内海・周防灘がみえる「ここだ!」と思えた場所での暮らしに大部分満足しています。
苦しんでいるのは、限界集落とコロナ禍で、同世代の人との出会いが少ないことです。
特に首都圏などの都会から移住する人は、
■ 県庁所在地クラスの人口が多い地域がいいのか
■ 人口5〜10万の地方都市がいいのか
■ 地方都市の田舎がいいのか
■ 人口3万人に満たない不便な田舎町がいいのか
都会で苦しんでいる、不満を感じている部分を払拭できる場所なのか。
しっかり考えてほしいです。
不満は、市街化調整区域で、高齢化と人口減少に歯止めをかける方法がないこと、漁業権をはじめとする規制があります。
移住1年で気づいた田舎暮らしの複業の可能性
後悔が頭をよぎったら田舎移住を目指すべき
移住&副業して1年。特にスキルのない40代でも、頑張れば複業・フリーランスとして食っていけると思うようになった。コロナで時代が変わり、オンラインの仕事が増え続けている。オンライン事務、Webライティング・デザイン、ブログ。ただの会社員・OLからスタートして田舎で活躍するチャンスは無限大。
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) August 6, 2022
ブラック企業で働きづめのサラリーマンが、移住を検討しはじめて2年になります。
リモートワークと現地の仕事を組み合わせる複業で、田舎で十分生活できることが分かってきました。
日本経済は厳しいですが、都会と田舎の格差は、小さくなる一方です。
Web3.0が普及すれば、もっとその傾向が強まります。
都会で暮らす必要はなくなる一方です。
自分で考え、行動する「考動」できるタイプや、パートナーがそうであれば、田舎でチャレンジするのもいい人生の選択です。
「後悔したくない」「田舎に住んでみたい」という気持ちがしっかりしていたら、「人生を変えるチャンスだ」と思って、田舎をめざすべきです。