都会から瀬戸内海沿いの山口県光市の限界集落に地方移住して2か月。
なんとか無事にやってますが、実は、多くの反省や失敗がありました。
今回はその反省と失敗についてまとめます。
良いことも大変なことも含めての田舎暮らしを、身を持って感じています。
目次
山口県の限界集落に地方移住して失敗して考えた田舎暮らしに向く人とは
【地方移住前後の反省と失敗】
・移住先の準備と自宅の引っ越しは労力3倍
・古民家戸建は修繕代、維持管理費が高額
・敷地や田、山林の管理もつく
・枝切りバサミ力まかせで腱鞘炎
・街よりカラダが資本
・副業をもっと育てておくべき
・空き家にメンタルやられて明るくふるまえず環境差は大きい!
— ふ ー ち ゃ ん♨️田舎移住1年生 (@fuuchannext) August 27, 2021
半年前まで都会の高層ビルでデスクワークをしてた僕が、田舎暮らしをはじめて2か月が経ちました。
上のツイートを少しフカボリしてみます。
移住先で仕事をはじめる3週間前に、空き家のカギを預かり、出入りできるようになりました。
それからの苦労は『山口県光市に田舎移住したメリットとデメリット』で紹介しています。
まだ自宅内、敷地とも整理中です。
リフォームを入れると1年以上かかりそうです。
移住先の決定は地域や集落の特徴を把握すべき
僕が移住したのは、人口5万人の山口県光市ですが、その街の市街地に住むのか、限界集落に住むかで、暮らしは大きく変わってきます。
地方移住では、自治体レベルの話がよくされますが、今は広域合併しており、地区や集落で大きく様子が異なります。
地方都市でも中心部に住めば、さほど都会の生活と変わらないかもしれません。
年収はもちろん下がるので、生活費を下げなくてはなりません。
近くに知り合いもいませんし、言葉や食べ物も違います。
コロナの収束も見込めず、移住地の暮らしがなかなか軌道にのらないかもしれません。
家賃や駐車場代もそれなりにかかります。
過疎が進んだ地域も大変です。
家や仕事がみつかっても、空き家の整理や片付け、虫や草の対策、かさむ家の維持管理費用。。
正直「こんなはずじゃなかった」と後悔して、移住先から都会に戻る人も一定数います。
同世代の人と知り合う出会いも限られます。
地域おこし協力隊の制度を使って移住したため、困った時は地域のサポートを受けたり、肩書でいろんな人に会いにいけるのが強みかなと感じます。
地方移住するには明確な理由がないと失敗の確率が上がる
ただ、都会で頑張っても先がみえなかったり、HSPで街が合わずストレスを抱えやすかったり、人生を変えたかったり。
明確な意思や理由がある人は、田舎移住を目指すのがよいと思います。
「なぜ地方都市なのか、田舎の限界集落なのか、どんな家や場所だったら満足できそうか」
をしっかり行動しながら、考えながら結論を出すことが大切です。
地区より小さいとなりの集落でも、集落が違えば、自治会費用など色々な違いがあるのはよく覚えておいてくださいね。
国や山口県の移住支援金より「好きな場所」をみつけて住むことが大切
【田舎暮らしに向かないひと】
・コミュニケーションを取りたくない
・スローライフしたい
・自分から動けない
・思い通りにならないとストレスがたまる
・世代が違う人と接するのは苦痛だ
・地域や集落、歴史には興味がない
・バイタリティがない
・毎日2回自炊するのはしんどい地方移住は大変!
— ふ ー ち ゃ ん♨️田舎移住1年生 (@fuuchannext) August 21, 2021
移住2か月のツイートにしてはおこがましいですが、田舎暮らしには向き不向きがたしかにあります。
上のツイートで合わないなと思ったら、地方都市の市街地の方が良いということでしょうし、地方移住そのものをおすすめしないということではありません。
田舎未経験者や遠距離の場合は2段階移住も選択肢に
ここで書きたかったのは、移住する「場所」をなるべくこだわってさがしてほしいということです。
「ここの自治体は移住支援金が多かったからここにした」
というような理由よりも
「ここの景色が好きで最高だったから」
といった理由の方が、移住先と移住者がともにいい関係が築けるのではないでしょうか。
移住のプロセスをしっかり踏んでも、田舎の仕事や空き家確保がうまくいかない場合も正直あります。
田舎移住の失敗を防ぐ取り組み・施策8選【高知・京都・島根・兵庫・長野・愛媛・富山】
1.2段階移住の推進(高知県)
都会から県庁所在地などの地方都市に一度移住・滞在し、そこで生活しながら田舎の移住先をさがす2段階の移住です。
背景には、移住先のミスマッチや地元住民からのニーズがあります。
高知県内への2段階移住を前提に、高知市に移住する人に補助金を支給しています。
特に首都圏などの大都市にしか居住歴がない人は、まずは地方都市に移住するのが安全策といえます。
2.「ただで貸してくれる家」3か月使用料無料のお試し住宅(京都府福知山市)
京都府福知山市では移住後に後悔しないよう、3か月間ただでお試し住宅を貸してくれます。
その後も規定の家賃を払えば、最大1年間入居が可能です。
お試し移住期間中に、移住適地か確認できるうえ、人間関係をつくって、安い空き家を探せたり、とてもありがたい制度です。
3.集落定住促進支援員の設置(島根県邑南町)
島根県邑南町では、移住者のケアを目的に、定住促進支援員を設置しています。
①移住前の住民との面会、②仕事斡旋、③生活全般の相談サポートなどの集落支援を行います。
移住時を中心に移住サポートを行う自治体は多くありますが、移住後も腰をすえた支援を行っています。
4.子育て支援・子ども医療費の無料化(兵庫県明石市)
兵庫県明石市では、2021年から高校3年生までの子どもの医療費が完全無料になりました。
第2子以降の保育料の完全無料化、0歳児への「おむつ定期便」も含めた支援で、全国で有名になりました。
となりの神戸市からも移住者が増えています。
5.自治体運営のオンラインサロン(長野県佐久市)
長野県佐久市は、2021年から移住者向けのオンラインサロンリモート市役所を運営しています。
コロナ禍で、実際に現地を訪問して移住や田舎暮らしの相談できる環境が途絶えたため、
リモートで相談できる環境を整えました。
チャットツールのSlackを使い、多数の掲示板で、同じ地域への移住希望者ならではの濃いやり取りができると好評です。
6.オンライン移住フェアの推進(愛媛県)
愛媛県は、きめ細かいオンライン移住相談を施策として進めて成果を出しています。
えひめ移住ネットでは、市町村別のオンライン含めた移住イベントを、検索できます。
県が主催するオンラインイベントに、松山市をはじめとする各自治体が参加。
先輩移住者や自治体担当者の生の声が聞ける機会を数多く設けています。
7.「家がもらえる」0円空き家バンク(富山県上市町)
引用:富山県上市町
富山県上市町が2022年4月からスタート。
既存の空き家バンクとの違い、有料でなく、入居希望者が0円で家がもらえる制度です。
空き家を提供する人に上限5万円の不用品の処分代を補助し、空き家の流通を促しています。
0円で田舎の空き家を取得し、DIYをしながら田舎暮らしをしたい移住者のニーズを捉え、申込みが殺到しています。
8.お試し地域おこし協力隊(全国)
地域おこし協力隊は、総務省が2009年から移住・定住促進のためはじめた制度です。
仕事内容・地域とのミスマッチや、任期後の定住率の低さが課題となっています。
2泊3日以上で模擬的に「活動・移住体験」を行う短期のお試し制度で、ミスマッチをなくし移住促進につなげる狙いです。
全国で地域おこし協力隊員や集落支援員が不足しており、なり手の確保につなげるのも目的です。
移住先の決定は後悔しないよう時間をかけたい
長年一つの地域に住んでる田舎の人は、「土地に対する想い」が深いのが特徴です。
少しでも「好きな場所」を探して、後悔のない地方移住を実現してほしいと思っています。
今後、ブログを読んでいただいた山口県への移住希望の方に、移住相談などでお手伝いできればと準備をすすめています。
失敗しない!1年で地方移住 田舎暮らしする方法〜コロナ禍で地域おこし協力隊を選ぶまで〜(AmazonKindle出版 ふーちゃん著)
電子書籍で地方移住のマニュアル本を出版
「地方移住したいけど、いったい何からはじめたらいいんだろう?」
2020年に田舎暮らしを検討しようと思ったとき、それがさっぱり分かりませんでした。
コロナ禍で外出さえ思うようにできない時でした。
この本は、普通のサラリーマンが、コロナ禍でゼロから移住するためのリモートワークなど働き方を含めたマニュアル本です。
本の手順を参考に、僕ら夫婦のように満足のいく、好きな移住地と巡りあってほしいと願って書きました。
どんな手順で、日々何をすればいいのか、役立ったことを、とにかく具体的に紹介しています。
■国内で田舎移住を検討したい
■移住を検討しているけど思うようにすすまない
■移住する気はないけど、どんな世界か興味がある
こんな人に、ぜひ読んでもらいたいです。
10,000字足らずで、スマートフォンで読みやすい文体にまとめています。
2023年5月現在、レビューは5点満点中4.3点。
高い評価を得ています。
Amazonに登録がある方は、⇩下のボタンをクリックしたら280円で読めます。
KindleUnlimited加入の方は、無料で読めます。
地方移住が20分でわかる!
【まとめ】一つずつ行動・解決することが地方移住の実現につながる
移住するかしないかの決断に役立つ情報や、実際の移住体験で学んだことを紹介しました。
移住準備から実現には1~3年程度かけるのが一般的です。
上の写真は、私の知人が移住希望者に無償で提供予定のリフォーム済住宅です登記費用などは別)。興味ある方は、問い合わせ欄よりご連絡ください。
ひたすらな行動と学びで、よりよい移住を実現させましょう。