移住した木造住宅の最大のネックは、トイレでした。
洋式のぽっとん式で、5年間使われていない状態でした。
田舎暮らしするには、下水道の通っていない田舎のトイレ事情も理解したいところです。
そこで今回は、費用対効果を考えて簡易水洗トイレにDIYした経緯と、作業方法を紹介します。
目次
下水道がない田舎のトイレ事情とは
下水道未整備地域のトイレは合併浄化槽か簡易水洗かぽっとん式のいずれかが基本
山口県の限界集落に移住するまでは、下水道がある地域にしか住んだことがありませんでした。
DIYするために築50年以上の古民家を探しながら、「田舎暮らしのトイレ事情」を知ることになります。
下水道や集落排水設備がない地域のトイレは、「合併浄化槽」、「簡易水洗」、「ぽっとん式」の大きく3つに分かれます。
近年は、エコ志向から 微生物の活動で排泄物を分解するコンポストトイレ(バイオトイレ)も注目されています。
合併浄化槽とは
浄化槽とは、「トイレや台所や洗面所から排水される水をきれいにする設備」のことです。
現在は一般的に、浄化槽といえば合併浄化槽をさします。
下水道の整備されていない移住した市街化調整区域の集落では、多くの家が合併浄化槽です。
浄化した排水を川に流しています。
点検や、浄化槽の清掃などの管理費用が年5〜7万円程度かかると聞きました。
くみ取り式は簡易水洗とぽっとん式に分かれる
浄化槽を設置していない場合は、イラストにある便や尿などをためる便槽(べんそう)を定期的にくみ取ってもらう方法になります。
水洗設備がある場合が「簡易水洗」、水洗設備がない場合は「ぽっとん式」と呼びます。
便座をつけ座って用を足せる洋式、しゃがんだままだと和式になります。
定期的に業者に汲み取りに来てもらいます。
「田舎のトイレは臭い?はウソ」の理由は屋根上の換気扇に
「田舎のトイレは臭い」と想像してしまう人も多いと思います。
実情でいうと、現在、田舎でもトイレが臭い家で生活している人はごくわずかに限られます。
その理由は、上の写真のように便槽から屋根上に配管でつなぎ換気扇で臭いを逃がす仕組み
になっているからです。
実は、空き家に入居してすぐ妻に「臭いが家にたちこめてきた!」と言われて、冷や汗をかきました。
困って近所の人に聞くと、「換気扇がまわっとらんのんじゃろう」とのことでした。
急いで屋上用の換気扇を手配して、取りつけました。
無事、においの被害を食い止めました。
ぽっとん式から簡易水洗への変更を決めた理由
とはいえ、「洋式ぽっとんトイレ」だと、便器から便槽がつながっており、なんともいえない空気感があります。
都会育ちの妻にとっては、つらい状況でした。
選択肢は、合併浄化槽にするか、汲み取り式の簡易水洗にするかです。
合併浄化槽が理想ですが、敷地内の配管などを含めると工事費用が100万円以上かかると聞きました(補助金を使用しても自己負担50万以上)。
定住の保証もない状況なので、安価な簡易水洗への変更を決めました。
たった12万円できれいなくみ取り式簡易水洗トイレにDIY
⇧はDIYのビフォア・アフターの写真です。
見た目も考え、水洗の配管は、部屋の外を通しました⇩。
工事費用、便器などの材料費すべて含めて12万円でできました。
簡易水洗便器選びとDIYのポイント
①天井のジプトーン天井と砂壁の塗装
②相見積もりをとって水洗工事業者を決める
③簡易水洗便器を購入
④水洗工事と便器の取り付け
⑤防湿シート床タイルの設置とタイルの塗装
①は過去記事『天井のジプトーンはパテで穴埋めペンキ塗装 砂壁は大和しっくいでおしゃれに』で紹介しています。
④の工事業者は、相見積もりをとって決めました。
複数業者から相見積をとるには『くらしのマーケット』のサイトが便利です。
便器は、ダイワ化成の商品を楽天で買いました。
日本ではじめて簡易水洗トイレを開発したメーカーです。
■便器上に手洗いがなく掃除がしやすい
■便器内の形状がシンプルで手入れしやすい
■簡易水洗が主力のメーカーで細かい部分が行き届いている
たしかに、便器を取り替えてからは、掃除がしやすく快適です。
床は、コスパとデザインと手軽さで⇓下の置き型フロアタイルにしました。
防湿シートを事前に敷きました。
【まとめ】 簡易水栓取替工事とDIYを終え、快適なトイレに
夫婦で頑張ったかいがあって、DIY後は、本当に快適なトイレが実現しました。
工事前は、将来は合併浄化槽にとも考えましたが、においや衛生的な問題も解消され、このままくみ取り式簡易水洗で暮らすことにしました。
くみ取り費用は夫婦2人で月2000円程度。2か月おきに、汲み取りにきてもらっています。
水道料金は下水道料金が発生しないため、上水道料金だけ支払っており、月1000円程度です。
管理・維持費用は合併浄化槽の半額以下なので、節約につながっています。
田舎の戸建や庭は思いのほか、手間や費用がかかります。
工事・材料費を含めた費用や耐用年数、維持費用などを含め、「何を・どういった方法で・家族が望むところまで」やるかを検討するのが、少し大変かつ腕の見せどころなのかもしれません。
住まいのリフォームやトラブル解決は業者にたよる選択肢も
今回は、木造住宅の簡易水栓トイレの工事とDIYを紹介しました。
築50年以上の空き家に住むと、DIYできる部分と、水回りや屋根など業者に依頼するべき部分が出てきます。
家主含めてトラブルにならないように、「DIYか業者」かの見極めが、とても大切です。
「頭に残る困りごとを、安く手軽に解決したい」と思う気持ちは皆同じです。
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