以前、『放置竹林を整備をボランティアでなく仕事でする難しさ』で、山口県に移住後竹林の整備に興味を持ったことをまとめました。
今回はその続編です。
補助金や竹の利活用の可能性をまとめました。
目次
竹の利活用のため補助金を活用した竹林整備をスタート
竹林整備の見学。質問しながら活動地域にどう反映させるかを考える。山のなかは、空気がきれいで心がスッキリする。移住時に自宅の庭や山肌の竹の駆除で使ったフレノック粒剤が使われていて、どこか懐かしかった。田舎の時間はのんびりみえるが、僕にはとてもはやく流れる。https://t.co/B0HmuKvDfK pic.twitter.com/IuXKa97fdb
— ふーちゃん♨️田舎移住応援ブロガー (@fuuchannext) November 24, 2021
2021年7月から、地域おこし協力隊員として活動をはじめて7か月がたちました。
人口200人足らずの限界集落での活動は、コロナ禍で人に会えず苦戦しています。
そんな状況ですが、竹林を整備して関係人口の拡大につなげる取組みを今春からはじめます。
移住した地域は、傾斜地にある田んぼや畑に、年々、竹林が繁茂して面積を増やし続けています。
それが、美しい景観を減らし、生活道には、時おり竹が倒れてきます。
イノシシをはじめとする鳥獣が、住居付近にひんぱんに寄り付き、不安を抱く住民も少なくありません。
そこで、微力ながら竹林の整備をはじめることに決めました。
森林・山村多面的機能発揮対策交付金の活用を検討
里山や竹林を伐採する調査費、整備費、機材購入費を支給
整備については、農林水産省の林野庁の「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」という補助金を活用したいと考えました。
里山や竹林を地域で整備することに、調査費や、整備費、機材購入費などに補助金がでます。
地域の方も、日々の暮らしや畑や山の伐採、草刈り、地域活動などに忙しくされています。
ボランティアで手伝ってもらいご迷惑をかけるより、作業代を払って竹林に興味がある人と一緒に整備したい気持ちがあります。
支援を受けるまでのハードルもさほど高くありません。
地域の3名以上で構成した組織で、森林経営計画が策定されていない、0.1ha以上の森林が対象です。
主なメニューは、里山保全、竹林整備、森林伐採・搬出の3つに分かれます。
サイドメニューとして、森林内の作業道の造設や鳥獣害の柵の設置、地域外の人と整備を行う関係人口の創出などがあります。
補助金の金額(令和4年度)は、初年度のみの活動推進費が112,500円。里山整備費が120,000円/ha。侵入竹の伐採が285,000円/haなどです。
そのほか、作業に必要な機械資材の購入についても2分の1または3分の1で助成対象です。
現在、申請のための準備を行っています。
こんなにもある竹の利活用法
伐採した竹チップが発酵している。チッパーで破砕してから1週間。30度近くあって温かい。竹のパワーってやっぱりすごいな。竹をもっと好きになって楽しみたい。おみやげに竹チップをもらったので、身近なところから試してみよう。地方移住した山口の田舎で出会う人は いい人ばかり。竹の縁を広げたい。 pic.twitter.com/K0cKgwaBX1
— ふーちゃん♨️田舎移住応援ブロガー (@fuuchannext) November 18, 2021
竹の活動をするうえでびっくりしたのは、利活用の方法がこんなにも多いのかということです。
今まで調べて興味を持ったものを紹介します。
・竹チップ肥料化 ・竹炭 ・竹細工
・流しそうめん ・棚田の再生 ・タケノコ園
・メンマづくり ・竹飯ごう ・竹スピーカー(携帯置き)
・竹の笹・葉のお茶 ・黒竹 ・白子たけのこ
・竹楽器 ・竹パウダー ・竹ふみ
・竹のすねあて ・竹のテント ・竹チップで除草対策
ものづくりが得意な人は、本当にいろいろできそうです。
竹のメンマ(塩漬け)・竹パウダー・竹テラスの作成に注目
移住した光市室積の関係人口の拡大につなげたい
白子たけのこの生産現場を視察。竹林はすがすがしいマイナスイオンがいっぱい。正月明けなのにところどころの 盛り上がりの下には タケノコが!!ただ美味しいものが食べたいだけかもだけど、縁あって移住した限界集落に美しい景色を取り戻したい。その一心。数年かかるがやり遂げた後の景色が楽しみ。 pic.twitter.com/VbR2faPbSy
— ふーちゃん♨️田舎移住応援ブロガー (@fuuchannext) January 6, 2022
僕自身、食べることが好きなのと、定住するために収入の柱を育てていくべき立場です。
そのため、この補助事業で竹林整備を整備し、たけのこの出荷と、長さ1~2メートルの孟宗竹の幼竹を使ったメンマ(塩漬け)づくりに取り組むことに決めました。
とはいえ、まだ来年度になって正式に申請し、認可されてからのスタートで、まず竹林の整備からはじめなくてはいけません。
竹林の整備が終わるには、数年かかりますが、「やって本当に良かった」と思える、また思ってもらえるように、がんばります。
春以降、また活動が動き出したら、竹の話題を更新しますので、またサイトに来てくださいね。
竹林の整備や利活用に取り組むにはこの一冊がおすすめ
「農家が教える竹やぶ減らし」~別冊現代農業~農村漁村文化協会
竹林の整備や利活用に少しでも興味があるなら、別冊現代農業の「農家が教える竹やぶ減らし」がおすすめです。
過去10年以上現代農業に掲載された、竹林の利活用に関する記事のベスト版です。
食、肥料、整備、燃料、緑化…150ページ読めば、「竹の利活用」に十分な知識がつきます。
この一冊から、あなたの「竹物語」をスタートさせてみませんか。
竹林の整備は小型チェーンソーがおすすめ
ハスクバーナ・ゼノアのG2100T「スゴラク」を購入
竹林整備のためには、竹切り用のノコとチェーンソーが重宝します。
ノコはZ(ゼット)の竹引き用のノコが、数社比べた中で一番切れ愛用しています。
なかでも、ベルトにかけて、移動しながら、すぐ手にとれるさや付きタイプが
おすすめです。
替え刃も販売しており、便利です。
チェーンソーは、ハスクバーナ・ゼノアのG2100T「スゴラク」を購入しました。
孟宗竹を切るには、手ノコでは、枯れ竹を数本切るまではなんとかなりますが、
生きた青い竹を含めて、量をきるには、チェーンソーが必要です。
そのなかでも、持ち運びが便利な小型で、切れ味がするどい商品が適しています。
竹林整備を長年する団体の人から紹介してもらった⇩の商品を使っています。
本記事で紹介した森林・山村多面的機能発揮対策交付金では、機材、資材の購入に補助が受けられます。