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【全国初】市街化調整区域の特区制度 兵庫県が建築規制緩和で空き家活用と移住促進

ふーちゃん妻
ふーちゃん妻
ここが市街化調整区域でなかったら、移住者がもっと集まるのに。。仲間が増えなくて残念。
ふーちゃん熊
ふーちゃん熊
兵庫県ではじまった特区制度が全国に広がることを信じたいね。

2022年6月に山口新聞に掲載したコラム「東流西流」でふれた、兵庫県の市街化調整区域の特別指定区域制度による空き家の有効活用に関する条例が、令和4年度から全国で初めて施行され、注目を集めています。

今回は、新しい条例が全国各地の空き家問題や、地方移住の促進に与える影響と市街化調整区域に移住するメリットとデメリットをまとめます。

市街化調整区域で建築許可をとるのは難しい

移住した山口県光市室積の伊保木地区は、都市計画法の線引き制度により、市街化調整区域に区分されています。

長年厳しい建築制限が行われた影響で、人口減少と高齢化に歯止めがかかりません。

線引き制度は、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分するものです。

都市計画法は1968年(昭和43年)の制定からすでに50年以上経っています。

当初の目的は、開発行為を抑制し、自然環境や農業の生産環境の維持や、無秩序な市街化を防止することでした。

現在も各地の市街化調整区域で厳しい建築制限が行われ、企業や飲食店などの出店に規制が続き、過疎や、空き家の増加が社会問題となっています。

時代に相応した見直しが急務です。

市街化調整区域に移住したメリットとデメリット

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市街化調整区域で暮らすメリットとデメリットをまとめてみました。

市街化調整区域のメリットとデメリット

【メリット】
●市街地が近く買い物や生活が便利
●下水道料金がかからない
●豊かな自然が残る

【デメリット】
■新築が困難で人口減少と高齢化が進む一方
■ケーブルテレビの回線がない
■へき地でテレビの電波受信環境が良くない
■下水道がないため浄化槽か簡易水洗のくみ取りになる

正直、さほど不便を感じることはありません。

やはり、住居の新築が基本できないので、住民の高齢化が進み、若い世代は地域から離れ、地域の活力が失われてしまいます。

市街化調整区域の特徴と調べ方

移住希望の方は、田舎暮らしを希望する地域が市街化調整区域であるかないかは、必ず確認してください。

市街化調整区域であれば、「古民家カフェをやりたい」と思って移住しても、規制で実現できず後悔してしまう結果になるかもしれません。

現状の市街化調整区域のままであれば、高齢化と人口減少に歯止めがかかる見込みがありません。

都市計画法の区域区分を確認する方法は

①自治体の都市計画課に問い合わせる
②インターネットで検索する
③不動産会社で確認する

の3通りがあります。

一番確実なのは、自治体の担当部署に電話連絡して確認する方法です。

インターネットで「自治体名+市街化調整区域」で検索すれば、上位に該当が出ます。

不動産賃貸や売買の物件資料で確認できることもあります。

兵庫県は市街化調整区域の特別区域指定制度で空き家問題の解決図る

市街化調整区域で新規建築やカフェ、事務所を用途とした建築が可能に

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兵庫県では令和4年度から、空き家を移住や、関係人口の拡大につなげるため、市街化調整区域などに特別区域指定制度(特区)を設けて、規制緩和を図る条例を施行しました。

背景には、人口減少や空き家数の増加に対する危機感があります。

それに伴い、県内の対象の市街化調整区域で、除却跡地などで建築が可能になり、子育て世代や、カフェ、事務所などの新規建築が可能になります。

特別指定区域制度は、条例に基づき、住民主体で組織するまちづくり協議会が、地域の課題を解決する土地利用計画を作成します。

自治体が、その土地利用計画に基づき区域指定を行います。

市街化調整区域であることなどが理由で、今まで家が建てられなかった地域の活性化につながる期待がかかります。

日ごろニュースで耳にする、限られた場所で認められる特例の経済特区とは性質が異なります。

自治体に認可権限がある場合が多く、市街化調整区域で運用が認められる可能性が高くなっています。

長野県は「指定既存集落」で宅地開発が可能に

長野県では、市街化調整区域内であっても、県が「指定既存集落」に指定すると宅地開発が可能になった。

市街化調整区域の人口減少や、コミュニティ活力の低下や担い手不足による遊休農地の発生などの課題の対策として、一定の要件を満たす集落で指定される。

令和5年8月現在で、塩尻市や須坂市、小布施町ですでに指定地域があり、一部で宅地造成や分譲が始まっています。

市街化調整区域でも、まったく地縁のない人が土地を買い、家を建てることができる状況です。

【まとめ】市街化調整区域は生活がしやすいメリットも 特区制度の拡大に期待

市街化調整区域は、法律の性格上、多くが市街化地域と隣接しています。

病院、学校、店舗がそろったスーパーなどに近いのが特徴です。

市街化調整区域の限界集落に住む私も、車で4〜5分走れば市街化区域です。

そのため、車かバイクを運転できれば、生活に特に困らず便利な田舎暮らしができます。

移住適地でもあり、今回の条例を活用できれば、移住促進につながる可能性を大いに秘めているといえます。

移住後、県内の周南市の市街化調整区域でも、同じ課題があると聞きました。

同様の条例が制定、施行されれば、全国各地の移住地で集落維持につながるため、機運の高まりに期待したいです。

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