山口県に移住後取り組んでいる竹林整備と竹の利活用。
『補助金で竹林整備してたけのこを収穫して関係人口を増やすまで』の続編です。
孟宗竹の1.5メートルほどの幼竹を使った塩漬けメンマの作り方。
竹林整備の任意団体を立ち上げ、補助金を活用した竹林整備をスタートさせた経緯を詳しく報告します。
目次
孟宗竹の収穫の季節が到来 予想を超える美味しさ
地域の方のご厚意で、タケノコを収穫させてもらった。
今までなら、美味しく食べることしか頭にないが、これからは暮らす限界集落で、竹林の整備を責任者としてする立場になる。
まずは1~2年かけて、竹林を整美していく。美味しさとほどよい責任感をかみしめたい。 pic.twitter.com/sbOT6DzkfQ
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) March 25, 2022
都会で買ったタケノコは、米ぬかを使ってゆでる。
田舎で取ったタケノコは、なにも使わずすぐゆでる。両者の味は歴然。味はもちろん食べ物から感じるオーラが違う。
写真はイノシシがほって食べたあと。ジビエの味が家畜より深く力強いのもうなずける。
新鮮さが与えてくれる力は 計り知れない。 pic.twitter.com/283s4BEyo1
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) April 11, 2022
3月中旬。
集落の人から「モウソウのいいたけのこが出てるから、収穫においで」と声をかけてもらい、整備予定の竹林に4〜5回通いました。
ご近所さんの教えのとおり、竹ひきノコギリを使い収穫。
すぐ自宅にもどって、米ぬかは入れずに、皮つきのままゆでます。
これが、今まで食べたたけのこでダントツで一番美味しい。
野菜と同じで、たけのこの味も鮮度や土質、日照に大きく左右されることを学びました。
昨年秋に「ここは土質がいい。おいしい孟宗のたけのこがとれるようになるよ」と竹林整備20年以上の大先輩が、背中を押してくれた理由が分かりました。
両親や、友人にゆうパックでたけのこを贈ったら、想像以上に喜ばれました。
「美味しいタケノコを都会の人に食べてもらいたい」という感情が芽生えました。
国産の塩漬けメンマづくりのワークショップに参加
純国産メンマプロジェクトとの出会い
少し長くなった孟宗竹から塩漬けメンマをつくるワークショップに参加。
切ったばかりのタケノコをゆでるとこんなに美味しい。
すぐ塩漬けにしたから、美味しさも封印。1か月後に食べるのが楽しみ。
ラーメン屋のメンマも国産になればいいのに。。 pic.twitter.com/2NbHh9qIgE— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) May 12, 2022
孟宗竹の利活用も検討しています。
竹は、繫殖力がすごく強く、移住した地域でも、昔の畑や田んぼが竹林になって、勢いが止まりません。
そこで、興味を持ったのが「純国産メンマプロジェクト」。
「美味しく食べて竹林整備」がキャッチフレーズの放置竹林を資源化することが目的の全国組織です。
孟宗竹の長さが1.5メートル程度の幼竹を、塩漬けメンマにして食べる取り組みを広めたり、商品化をすすめる取り組みです。
「そんな長くなった孟宗竹、食べれるの?」というのが第一印象でした。
そこで、広島で行われた塩漬けメンマづくりのワークショップに参加して、地域のタケノコを加工して食べたら、本当に美味しい塩漬けメンマになりました。
作り方を紹介します。
孟宗竹を使った国産塩漬けメンマの作り方
【純国産塩漬けメンマの作り方】
作業 | 手順 |
---|---|
①幼竹採取 | 1.5〜2メートルの孟宗竹の幼竹をノコで切り取る。 |
②カット皮はぎ | 幼竹に縦に包丁を入れ皮をはぐ。穂先、中央部、元部にそれぞれ30〜40センチ単位で切る。 |
③ゆで | 穂先は100度×30分、中央部、元部は60分をめどに米ぬかを入れずに水 を沸騰させて茹でる。 |
④塩漬け | 茹でた後、水切りして早めに(40度くらいで)塩漬けとする。 |
⑤完成 | 約1か月で完成。塩づけ品を取り出す。水に1日つけて塩抜きする。 または、ボイル(20分×2回)させて塩抜きするか、塩干ししても美味しい。 |
乾燥メンマも試しました。
⇓下の本を読めば孟宗竹の塩づけメンマづくりのことが、詳しく分かります。
⇓の本にも特集があります。
竹林整備の多くの事例や方法を写真やイラストで分かりやすく紹介しています。
できた塩漬けメンマは、自宅の日の当たらない場所で常温で、半年~1年以上保存できます。
ときどき取り出して、塩抜きして、炊き込みご飯や炒め物に使います。
収穫してすぐ塩ゆでするから、美味しさも保たれるのが特徴です。
竹林整備団体を立ち上げ 未利用資源の竹の利活用で活性化が目標
移住した地域の竹林を整備することに。任意団体をつくり、ようやく動き出した。田舎ならではの取り組みをしたかったが、規制もあり、僕には唯一の選択肢だったともいえる。ほぼゼロのスタートだけど、青写真だけは一人前。応援してくれるフォロワーの皆様に、タケノコを収穫して届けられる日を夢みて。 pic.twitter.com/3W52GRyjxt
— ふーちゃん|地方移住ブロガー (@fuuchannext) July 13, 2022
放置竹林の整備と竹の利活用を移住地で行うため、林野庁の「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」の申請を行い、認められました。
任意団体の代表となり地域の人4〜5人に主なメンバーになってもらい、孟宗竹の竹林整備作業をはじめました。
補助金の認可手続きや、事務作業は時間がかかり大変ですが、
■ ボランティアでなくお金を払って作業してもらう信用
■ 組織を機能させやすい
■ 竹の利活用のための人脈づくり
など、手間を上回るメリットを感じました。
ほかの補助金制度も検討しましたが、「侵入竹の伐採・除去、荒廃竹林の整備活動」がメインメニューにあり、竹林整備との相性がよいとの判断でした。
ひとつの作業場所につき、基本、期間は3年。
まず今年は、枯れ竹の除去やイノシシ対策を行います。
今まで、イノシシに荒らされ放題だった竹林をタケノコを収穫でき、関係人口の拡大につながる環境をつくることが目標です。
竹切りはこれで決まり! Z(ゼット)の替刃式のこぎりの切れ味が抜群
ケガから道具選びにこだわりを持つ大切さを学ぶ
竹林整備は、道具選びも大切です。
移住時に庭先の山の真竹や木を、手入れが不十分なノコギリで無理して30本切り続けました。
その結果、右手首のTFCC損傷となり、2か月間治療で作業できませんでした。
田舎暮らしは体が資本。
自宅や敷地の管理、草刈りなどが日常的にあるので、怪我をしないことが大切です。
はじめて竹を切ったとき「これは切れる!」と手ごたえがあったのが、Z(ゼット)の替刃式のこぎりです。
直径10センチ程度の青竹なら、切り目をいれて5回くらいひくと、竹を切り終えるすぐれもの。
自宅用に、手で木の柄(え)を持つタイプ。
竹林整備用に、ベルトにかけ、動きながらでもすぐ取り外しできるさや付きタイプの2種類を使っています。
Amazonのレビューでは8割近くが星5つ。
替刃も1本450円前後で、竹切りが長く楽にできるようになります。
【まとめ】放置竹林の整備をすすめて収入の柱に
今回は、前回の記事から5か月ぶりに、続編を書きました。
ブログカテゴリーでも「複業」にしているとおり、小さくも将来の収入の柱の一つになるよう、取り組みをすすめます。