「自由に自然と触れ合える仕事ができる」
「農業こそ生きがいとやりがいを感じられる」
コロナ禍で、脱サラして田舎に移住して農業したい人が増えています。
一方で、収入が安定せず、自然災害や、土地や農機具などの参入障壁もある難易度の高い仕事です。
本記事では、家庭菜園もやったことがなく移住した私自身が、田舎でみた現実も含めて、都会にいる今からできるお役立ち情報をお伝えします。
ぜひ、最後までお読みください。
目次
脱サラ前後にみた田舎農業のリアルな感想
山口県の限界集落に移住する2年前までは、「農業なんて無理」が本音でした。
経験もなく、専業の農業者に話を聞いても「やめたほうがいい」といわれるばかり。
ただ、食への関心や心を含めた健康目的で、田舎暮らしをはじめてから家庭菜園で自然農法の野菜をつくり、自家消費しています。
おすそわけも含めて、生活費の節約と「美味しさ」が幸せにつながっています。
小さくても儲かる農業で複業を目指すがトレンド
引用:農林水産省
⇑の表にあるように農業を収入の柱とする人は、大幅に減少しています。
企業がビジネスとして農業に進出する事例は増えていますが、「個人で専業農家」はリスクが高く、作業、収穫なども大変なため、後継者が不足しています。
一方で、SNSやWebメディアでの情報発信で、「小さくても儲かる農業や漁業」で起業している人を各地でみかけるようになりました。
兼業や副業で農業に従事する人も増えていますが、人口が多い戦後生まれの「団塊の世代」が離農していく昨今、地方の直売所でも新鮮な農産物が不足しつつあります。
かといって、多額の費用をかけ、定住できる保証もないリスクを抱えて、移住して専業で農業をするのは得策とは思えません。
「小さく作業効率がよい収益性の高い農業」が、トレンドで多くの脱サラ農業希望者にとって目指すべき姿といえます。
脱サラで少ない費用とリスクで農業をはじめる方法3選
移住者のホンネをいえば、脱サラで就農するポイントは「初期投資を少なく、小さくはじめる」につきます。
農業は自然相手の仕事で、会社員時代のように月給、賞与のような保証された収入がまったくないからです。
軌道にのったとしても、最低3~5年はかかります。
やり方を間違えると、失敗が取り返せない、人生に大きな支障をもたらしかねないのです。
田舎で生活して体感した、リスクを少なく農業をはじめる方法を3つ紹介します。
3-1.農業生産法人や農業関連企業に就職
農業をはじめるリスクは「初期投資がかかり、月給が保証されない」と紹介しました。
ただ近年は、「月給が保証されながら、初期投資不要、会社員として就農できる環境」も増えています。
「YUIME(ゆいめ)」は、全国各地の農業の仕事を、紹介してくれるプラットホームです。
正社員登用を前提とした社員採用や独立支援、長期、短期の農業の仕事の募集を行っています。
企業がストックしたノウハウの提供を受けながら農業を身に着けられるメリットがあります。
スタッフ管理・企画の仕事など、脱サラ前のスキルを生かせる職種もあります。
田舎で土地を借りたり、購入すると簡単に辞められませんが、農業生産法人などに雇用されて働き、栽培ノウハウや起業についても検討できるメリットがあります。
会社員で農業をはじめる
3-2.地域おこし協力隊になって就農を検討する
2023年現在で、全国で約6000人いる地域おこし協力隊も農業関連の募集が一定数あります。
3年間、農業生産法人で勤務したり、地域の優秀な農家に受け入れ先になってもらいながら、任期後の起業と定住を目指します。
給与は、最大で年間280万円程度ですが、年100万円程度の活動費が支給され、資材の購入などにあてることができます。
ネックとしては、任期が3年と短いこと、定住が前提の制度のため、定住や農業への意思が弱いと、地域との関係がうまくいかないケースがあります。
3-3.補助金を活用して就農する
地方では、高齢化や後継者不足で、離農者が増え続け、産地の衰退や、耕作放棄地の拡大が大きな問題となっています。
それに伴い、県や自治体などは、就農支援のための補助金制度を拡充しています。
専業農家向けで、デメリットとしては、方向転換が難しい点があります。
応募要項にそぐわない場合は、補助金の返還を求められる場合もあり、細心の注意が必要です。
筆者も実際、竹林整備で補助金を活用し、整備が進んだ半面、利用の難しさも実感しました。
複業で果樹・タケノコ栽培をはじめたメリットとデメリット【半農半xに憧れ】
4-1.【メリット】自分の好きにできて精神的にも健康になる
複業農業は、出荷などの繁忙期をのぞき、自分のペースで作業を設定できるメリットがあります。
デスクワークで疲れたときに、畑で仕事するとリフレッシュできて、心から元気が出ます。
でも正直、気軽にやってるだけでは、収入の柱にすることは難しいです。
「農業でもしっかり稼ぐんだ」という熱量が必要です。
4-2.【デメリット】収入が確保できるまで時間がかかる
脱サラ就農のデメリットは、時間がかかることです。
農産物の栽培や販路開拓、収入が軌道にのるまで、最低でも4〜5年以上の年月が必要なことが多いことです。
軌道にのるまでに、どうやって家族で生活していくかをよく検討する必要があります。
補助金を使っても、補助金が生活費をまかなってくれるわけではありません。
脱サラ農業で失敗や後悔しないためのポイント5選
5-1.農業関係者の人脈をつくる
未経験で農業をするうえで、一番大切なのは、良い指導者(メンター)と巡りあうことです。
農作物を商品化するには、病気など「様々なトラブル」を克服しなくてはなりません。
Webの副業などは、独学やオンラインで解決できることも多いですが、自然が相手の農業は「師匠」や「指導員」をみつけ、誰もが指導者に頼りながら1人前になっていきます。
5-2.高く売れる販路づくり
私もタケノコ栽培をはじめて「販路の壁」を感じました。
季節物の商品でもあり、西日本には多くの竹林があります。
地元では値下げ競争です。
同様に、ナス、キュウリなど収穫ピークが一気にくるなどの需給問題は農業をするうえて、知っておかなければならない知識です。
新しい販路として、「tomajo Dao」というNFT関連のオンラインコミュニティでの販売も視野に入れています。
農業生産者や、「顔のみえる」農業者と身近につながりたい消費者を結ぶサイトです。
複業・専業農家が汗を流して作った農産物により価値を感じてもらえる場所だと期待しています。
5-3.農業を始める前に体験・適性を把握する
農業をはじめるまでに「あこがれ」と「実際やってみる」ことのギャップを埋める必要があります。
泥臭い作業が多く、精神力や体力が必要です。
都会にいれば「シェア畑」などのプラットホームで農地を探し、「週末農業」をはじめるのもよいでしょう。
貸し農地は全国にあり、オンラインで気軽に無料説明会に参加できます。
においのするたい肥づくりをしたり、しつこく生えてくる草抜きをしたり、実際農業に触れることで、本当に向いているか確かめてみましょう。
僕も、田舎で家庭菜園からはじめて、農業をしたいとはじめて思いました。
手ぶらで行けるサポート付き貸し農園
5-4.栽培作物や移住先の選定
農業と言っても、水稲から、路地野菜、施設野菜、果樹、畜産、きのこなどの特産物まで、多種多様です。
「どこで」「何を」「どれだけの広さで」「どの農法でつくるか」など様々な検討と選択があって、はじめて就農できます。
また、農業を営む移住先では、家族や地域の人との新しい暮らしや人づきあいが待っています。
難しい選択ですが、「どこで」「何の品種をつくるか」で勝負がかなり決まってしまうのも、農業の厳しさであり醍醐味です。
「会社の求人票をみる数十倍も検討しないといけないことがある」といっても過言ではありません。
5-5.イベントやインターンシップへ参加する
「新・農業人フェア」は転職大手のマイナビが運営する農業イベントです。
「農業を知りたい」「働きたい」「かかわってみたい」人向けで国内最大級の就農イベントです。
東京・大阪の開催が中心で参加は無料。全国から参加する自治体や農業法人と直接話せます。
「全国新規就農相談センター」のサイトも、農業を仕事したい人向けに根強い人気があります。
移住に興味がある県、自治体の「就農支援情報」をチェックすることも大切です。
脱サラ就農希望者におすすめの一冊「農家はもっと減っていい(久松達央著)」
私自身、副業で農業をはじめるために何冊も本を読みました。
特に影響を受けたのは、移住前は、塩見直紀さんの「半農半x」、移住後は井本喜久さんの「ビジネスパーソンのための新兼業農家論」です。
移住して農業するには、ライフスタイルを考えたり、現在の先進事例などを学んだりする必要があります。
ほしい情報を深く幅広く紹介してある良著でした。
最近は久松達央さんの「農家はもっと減っていい〜農家の常識はウソだらけ〜」が読み応えがありました。
サラリーマン→農業で独立した視点で、新規就農に関心を持つ層をターゲットにまとめた良著です。
新規就農で失敗が多い理由や有機農業(オーガニック)へのとらえ方、法人経営や就農支援を長年行ってきた中での「具体的経験論」が非常に役立つ1冊です。
「大規模農業」という時代の流れに、小規模農家としてどう戦うのか、そして農業への価値観を見直せます。
農業で特に難しいのは「高く販売するスキル」
複業で農業するうえで、1番苦労するスキルは、「高く販売するスキル」です。
「いいものをつくれば売れる」わけではなく、「誰に向けて商品をつくるか」「どういう販路を持つか」といったビジネスやマーケットスキルが求められます。
そのために、移住前からSNSやブログをはじめ、現在はWebマーケティングスクール『Withマーケ』で学んでいます。
【まとめ】脱サラ就農までに副業で収入の柱を育てるべき
7−1.田舎就農者が移住前からWebで稼ぐ力をつけている現実
今回の記事では、農業の仕事で田舎暮らししたい人に向けて、田舎移住して農業を経験している立場からおすすめの方法やプラットホームを紹介しました。
やりがいや魅力は高いものの、病害や生育不良、収入は不安定などリスクも高い仕事です。
後で、「しまった」「借金をかかえて困った」とならないよう、小さく複業からはじめましょう。
7−2.過去のスキルを生かしたクラウドソーシングの始め方
副業で大切なのが、まず0⇒1を達成することです。
半年や、1年単位で計画を立て、稼ぎを徐々に伸ばしましょう。
はじめは、通勤・移動中のスマホだけでもOKです。
その方法は『毎日500円・1000円をコツコツ稼ぐ方法13選』で紹介しており、Google検索1位です(2023年7月現在)。
デスクワークできる人は、クラウドソーシングに取り組んでみましょう。
クラウドソーシングとは、法人や個人がインターネットで仕事を受注・発注するマッチングサービスです。
事務、文字起こし、ライティング、撮影、アンケートデザイン、講師などあらゆる仕事が紹介されています。
【未経験者のクラウドソーシングと報酬目安】
■メール送信 1件10円
■データ入力 1件30円
■オンライン事務 時給1,000円以上
好きな場所で、好きな時間に働けるのが魅力です。
【おすすめのクラウドソーシング】
Anycrew | エンジニアやデザイナー、マーケターなどIT系の幅広い職種の案件が掲載。リモートOKの案件や週1回〜できる柔軟な案件が豊富。受発注先の人材を見える化することで信頼性を担保。 |
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クラウドテック | 独立や業務委託をめざすフリーランスや個人事業主のための求人サービス。97%がリモート案件。キャリアサポートシステムで案件を紹介。支払いは、最短15日で社会保障や福利厚生も充実。エンジニア、デザイナー、マーケターなどIT人材の募集が中心。 |
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これからフリーランスとして独立を目指したいと思った時におすすめのプラットフォームが、①Anycrew ②クラウドテック ③クラウドワークスです。
Anycrewは、オフィスワークやライターからクリエイティブまでの幅広い職種に対応しています。
Facebookアカウントにより信頼性を担保して実績がない人でも案件が受けやすくなっています。
私も登録してWebライターの案件の紹介を受けています。
週1〜 リモート多数!
日本最大級のプラットホームが「クラウドワークス」です。
480万人以上の登録者が、200種類以上の仕事を受注・発注するプラットホームです。
私もWebライターの副業をクラウドワークスで受注しています。
「ゼロイチ」を実現、副業をまず経験する場として適切です。
ぴったりの副業がみつかる
IT系フリーランスを主業としたい人は「クラウドテック」が相性が良いでしょう。
エンジニア、Webデザイナー、Webディレクターが中心ですが、オンライン事務、Webライターなどの案件もあり、幅広いのが特徴です。
週3日から仕事できる案件が豊富で、上流工程の案件は少なく、今までの経験の中で仕事がみつかる可能性が十分あります。
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